秘密の異端者 【番外編】~The repayment of favor~


「だけど、ちょうどその頃、会社が上司の人事移動やら取引先とのトラブルやら部下のリストラやらで立て込んでて。
おまえときちんと話をしなきゃいけないと思ってたのに、事が落ち着いたのは1年くらい経った頃だった」


1年…

1年なんて長いようであっという間だ

実際、母さんが死んでから
1年と経たずに俺はガラの悪い連中と
連むようになっていたのだから


「1年経った時には今更で、お前と何を話して良いか分からなかった。でも、今じゃ言い訳にしかならないな」


静かに視線を落とした親父に
俺は少し笑いかけた

親父が話してくれたことが
俺の心を軽くした

そんな俺に親父は苦笑する


「すっかり、お前の方が大人な考えが出来るようになってたんだなぁ」