“もっと気を配るべき相手かいるんじゃない?”
俺の頭の中には昨夜の夜…
氷月の言葉が渦巻いていた
夜が地元に帰ると言うから
一応見送りには行ったものの
昨夜のことが頭の中をチラついて
結局声を掛けないままに
夜は電車に乗って行ってしまった
「ただいま」
いつもの事ながら家の中から返事が
帰ってくることはない
何気無く足元を見れば親父の靴は無かった
こんな日曜まで仕事かよ
俺は冷えきった心でそんなことを考えながら
自室に向かった
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