秘密の異端者 【番外編】~The repayment of favor~


一頻り笑った後に父さんが口を開く


「開けてみて良いかな?」

「あ、勿論勿論」


私は身振りで勧めた

父さんがゆっくりラッピングを解いていく

部屋の中は静かで、包装紙の音だけが
カサカサと大きく響いた

そして、ようやくその中身が姿を現わす


「おっ!コーヒー豆だ」


嬉しそうな声を上げる父さんに
私はすかさず宣伝する


「私イチオシのコーヒーなんだけど、フェアトレード商品でオーガニックの厳選された豆なんだよ」

「おぉ、それは期待しよう」


私のコーヒー好きは父さんが通なことが
影響していると言えるだろう