優太がわたしの前でいつも元気でいる理由を。 それからしばらくたった、クリスマスの1週間前の日だった。 今年一番の寒波がやってきて、明日あたり初雪が降るだろうと天気予報士さんがニュースで言ってた。 「ねえ雪音、」 今日の優太はやけに元気がない、とわたしは思った。 冬休みに入ってからもわたしは夕方になると毎日優太のもとに来ていた。 でもこんなに元気のない優太を見るのは初めてだ。 「ひとつさ、俺の願いを聞いてくれない?」