[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~





「あはははっ……」




そんなわたしを見ながら優太はつぶやいた。





「……雪うさぎの約束、絶対守るから」





優太の声はどこか真剣そうで。

そしてどこか寂しげな声だった。


わたしは笑うのをやめて、優太と同じように真剣に言う。



「うん、絶対ふたりで雪うさぎ作ろうね」





この時、わたしは分かっていなかったんだ。
優太の抱える不安を。