[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~





母さんはすごいしっかり者のくせにどこか抜けている。

ほっておけないタイプだ。



「あ、学校の雰囲気はわかんないけど、バスで会った女の子はいい子だった」


「バスで会った女の子?」


「ああ。妊婦さんのために席譲っててさ。その子、同じ高校の子だったんだ」




俺が母さんに話しているのは志羽のこと。
昨日の志羽は本当にかっこいいと思った。


人に席を譲るってことは少し恥ずかしい。

それなのに、そんな様子は微塵も見せず、それが当たり前だという顔で志羽は席を譲った。



この子、すごいいい子だなって思ったんだ。