一番階段に近いから、遅刻回避はしやすい。 ……まあ寝坊するわたしが悪いんだけど。 「近江君は何組だった?」 「俺は3組だった。トイレの近くの教室だったからさ、めっちゃ音姫の音が聞こえんの」 クスクス笑いながら言う近江君。 わたしもそれにつられて笑ってしまう。 すると、わたしと近江君に向かってブンブンと両手を頭の上で振りながら、女の子が走ってきた。 「あっ!!」 わたしは声をあげて、その子のもとに駆け寄る。