理人が生きてさえいれば、それでいい。 本当に怖かった。 もう二度と大事な人を失いたくなかったから。 もう二度と、気持ちを伝えないままで恋が終わるのは嫌だったから。 「俺、利き手が動かせなかったから母さんに電話してもらったんだけど、母さんが変なこと言わなかった?」 わたしは首を横に振る。 「そっか。じゃあよかった。……雪音、そこの棚の上に小さい箱があるだろ?」 そう言って理人はわたしの頭から腕を離す。