俺はそれで雪音の前髪を止めた。

雪音の黒髪に、銀色の雪の形のピンは本当に似合っている。



俺は雪音の頭をなでてから、図書室を出た。

あのピンに気付いたら雪音はどんな反応をするんだろう。


ビックリしてから、喜ぶ前に誰が付けたのかを考えるだろうな。



それで、考えても分からないから考えるのを放棄しそう。




「明日、俺がつけたってことを教えないと」



誰のかわからないからって先生とかに渡しかねない。



俺が種明かしをした時、笑ってくれたらいいな。
喜んでくれたらいいな。