俺は雪音のもとへ行き、そっと雪音の髪をすくった。 サラサラと、俺の指さきから綺麗な黒髪がこぼれていく。 簡単に掴むことができるのに、捕まえた傍から逃げていく。 まるで雪音本人みたいだ。 小さく笑ってから、俺は少し雪音の頭を動かす。 起こさないように、慎重に。 そして前髪が見えてきたところで、俺はポケットからパッチンピンを取り出す。 「これは絶対雪音に似合うよ」 名前と同じ、雪の形のピン。