優太の担当医の先生は心臓マッサージをやめて、腕時計を見た。
そして、わたしと優太のご両親がいる方を向き、深く頭を下げた。
「……力不足でっ申し訳ありませんでした!!」
担当医の先生の悲痛な声が静かな病室に響く。
わたしはそっと優太のお母さんの腕を自分の体からはずし、優太のもとへ歩き出した。
さっきまで全く動けなかったのに、今は自然に動ける。
優太のもとにたどり着き、わたしは優太の頬に手を添えた。
「優太……がんばったね……」
昨日優太はすでに分かっていたんだ。
自分がそろそろ旅に出るということを。



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