それがなんだかおもしろくて、影をじっと見ながら近江君の呼びかけに答える。 「“雪音”って呼んでもいい?」 ……え!? わたしはハッと影を見ていた顔を近江君の方に向けた。 近江君はどこか恥ずかしそうに笑ってわたしを見ている。 「俺のことも、“理人”っていいから。……これは友達と好きな子限定な?」 「……うん……“雪音”で、いいよ」 ああ、また心が痛む。 わたしは近江君が好きかどうかわからないのに、近江君はわたしを好きでいてくれてる。