「志羽は覚えてないとだめだ。【優太】と出会って過ごした時間のこと、【優太】のことを大切だと思ってい時間」 俺がそう言うと志羽は床にしゃがみこんだ。 「ダメだよ…わたし、大切なものをふたつも抱えられない。大切なものは腕に収まるだけでいい」 不器用な子だな……。 でも、俺もそうかもしれない。 自分ひとりではたくさんのものは抱え込めない。 志羽は優しくて、不器用で。