今日も鈍感な君に振り回されて



『由香……それってつまり…。

 俺のこと好きってこと…?』



俺の問いかけに由香の顔が一気に赤く染まる。



その反応がやけに俺をドキドキさせる。






『もう!諭、男として失格!

 さっきの私の言葉で私の気持ちくらい分かるでしょ?

 男の子はね、そういうのに気付いたら、先回りして“付き合お”って言うの!

 そういうの女の子に…』


『分かんねーよ!
 ちゃんと言葉にしてくれねーと…。


 俺、鈍感らしいから…。
 ちゃんと言ってよ?

 俺のこと、好きって…』





由香の言葉を遮り、由香の想いを口にしてと頼む俺。



女子の皆さん、こういう場面で頼む俺は男として頼りない?


けど、男だってこういう時だからこそ好きな女からの“好き”の一言を聞きたいんだよ。








『本当に……バカ!鈍感!ガキ!


 でも……好き……』





由香は言い終わる頃には俯いてしまう。




俺はそっと由香に近づき、


『由香、ありがとう。
 由香の気持ち聞けて嬉しいわ、俺。

 だから、お前の顔、見せてよ?』



次は由香に顔を見せて、とお願いする。