休み時間も由香は何か話しかけようとしている、そのことには気付いていた。
けど、また頼れる奴の話や好きな男の話を持ちかけられてもイライラが募るだけだし。
俺はいつも由香の視線に気がつく度、由香の唇が俺を呼ぼうと動きそうになる度、俺は席を離れる。
これを“避けている”と言うのかもしれない。
でも、けど俺の脳が言ってんだよ、
“由香と目を合わすな”
“由香と話をするな”と。
今までだって由香の恋愛をみてきたじゃないか。
由香に相談されたり、由香に泣きつかれたことだってあるんじゃん。
そんなに今の俺は、自分を我慢させれないくらいに由香に本気だってことかよ…?

