世に言う“言い逃げ”ってやつ?


俺はそれだけ言って、その場を離れた。






次の日、登校時間に由香と会ったけど、俺は歩くのが遅い由香から離れ、一人学校へと向かった。



隣の席の由香、英語の予習をまたもやサボったのだろう。



『……諭…、あのさ……』




由香の言葉に俺は机から英語のノートを取り出し、隣の机に向かって放り投げる。





『……あ、あの…諭、なんか怒ってる?』





由香の気まずそうな声。

それを聞いて由香の顔を見つめる。




『そんなことないけど』



俺の言葉に、由香は“そっか”と言って俯く。