「母さんが綾ちゃんに用事があるっていうから、ついてきたんだよ」


綾ちゃんとはあたしのお母さんのこと。

朔の初恋はあたしのお母さんらしい…
本当か嘘かわからないけど。


朔ならあり得そう。


ベッドに腰掛けて朔は何か言いたげな顔をする。


「何…?」

少し離れたところから、朔に尋ねた。


「美雨、最近碧と仲良くない?気のせい?」


朔の言葉にギクッとなる。


なんか誤魔化す手はないかと焦れば焦るほど、冷や汗が…


「碧と…なんかあった?」


朔相手に隠し事なんてできない。

あたしの行動全てお見通しだもん。