「付き合って下さい」

碧くんの声、優しい。


「はい」


あたし今度はきちんと返事する。

心込めて愛情込めて…

碧くんを真っ直ぐ見て頷いた。


優しい風が吹く。

碧くんの服から優しい香りがする。
柔軟剤のいい香り。


碧くんの香り。
碧くんの…いや、あたしの彼氏の香り。
なんて…照れちゃう。


初めてできた彼氏は…

照れ屋で優しくて…
かっこよくて繊細で…無口で。
走るのが早くて、手も足も長い。
おまけに指も長い…

少ない言葉であたしに笑顔をくれる。

大好きな人。