真実を教えて欲しいと何度、懇願しても悠斗は教えてくれない。


悠斗は決まって「俺が教えたらそれは記憶じゃなく、知識になるから」


と、いつも穏やかな顔で言う。


そして、その後必ず泣きじゃくる私の背をさすってくれる。


その手の暖かさが心地良くて、いつの間にか眠りにつく。