楽しそうな白魔の表情に恐怖を感じた。
(ダメ…!逃げなきゃ…!!)
頭で警鐘は鳴っているが、身体が押さえ込まれているためどうにもならない。
逃げ場のない小鳥に迫り、彼は囁く。
「さあ、僕を誘惑してごらん」
儚い美しさを秘めた白魔の端整な顔が、小鳥の視界いっぱいに映り込んだ。
「僕のプリマドンナ…」
気がついた時には、互いの唇が重なり合っていた。
「やめて…!!」
逃れるべく首を横に振る。
「強気なソプラノだね。僕好み」
ニヤリと笑う白魔の瞳孔が開かれる。
(キス…初めて、だったのに…)
彼の視線に対し、小鳥は精一杯の反抗心を口にした。
「ひ、どい…」



