白魔は小鳥の横顔を見つめながら、彼女の細い髪に指を絡めた。
「ドン・ホセはカルメンとエスカミーリョの仲を嫉妬して、カルメンを殺す」
「カルメンを…?」
「そう。彼女が自分のものにならないから…。彼は愛しい恋人を殺すことで、彼女の全てを手に入れるんだ」
髪を弄んでいた白魔の指が小鳥の顎を撫でた。
「君は理解できる?愛してるからこそ殺したいと思ってしまう感情をさ…」
「私には……よくわかりません」
正直な気持ちを答えたらクスクスと笑われた。
「素直な子だね」
次の瞬間、ソファーに押し倒された。
呆然となる小鳥の上に跨がり、白魔は悲しげに微笑む。
「僕は理解できるよ。…求めても求めても、手に入らない愛情。受け止めてもらえない恋情」



