「し、静理さん…。一体…どこからムチを?」
「ああ、これは俺の愛用品でね。常に持ち歩いてるんだ」
今の静理は穏やかな微笑に戻っているが、先程のムチを振るう怒りの無表情が小鳥の脳裏に焼き付いて離れない。
一番まともかと思っていた静理が、実はキレたら一番恐ろしい存在なのではなかろうか。
「さて、次は書斎に行こう」
何事もなかったような態度で静理は奥にあるドアを開けた。
「居間と書斎は繋がっているんだ。ここには主に、白魔に仕事を押し付けられたフェオがいるよ」
説明通りだった。
ドアを開け書斎へ入ったら、大きな机の上に座ったフェオドールが眠そうな表情で書類に目を通していた。



