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 男性陣が最上階へ向かっている頃、小鳥はフォークを片手に感嘆の声を上げていた。

「お、美味しい…!」

目の前の出来立てホットケーキは魔冬氷河が作ったもの。

「でしょう?氷河さまはとっても料理上手なの!」

隣で月那も甘いホットケーキを食べている。

白のマイエプロンを脱いだ氷河はドヤ顔で腕を組んだ。

「月那以外に…しかも人間に俺の手料理を振る舞うなどこれっきりだからな。泣きながら感謝して味わえ」

偉そうな恋人を見ながら月那はニコリと笑う。

「懐かしいです。ホットケーキ」

「そうだな。ホットケーキは初めてお前に作ってやった思い出深い料理だからな」

柔らかい微笑を浮かべる氷河。


(なんか、今の氷河さんは第一印象と全然違うなぁ…)


相変わらずの上から目線だが、あまり怖くない。

思い切って小鳥は会話を繋げてみた。

「他にも色々作れるんですか?」

「もちろんだ。月那が好きなものならほとんど作れる。お前は料理ができるか?」

「はい。自炊してるので」

「ほう。興味深いな」