五階にある大実技室は体育館みたいな場所だった。
天井の高い、走り回れるくらい広い室内に入ると、ルカと静理は教官と別れて生徒達の方へ近寄った。
が――。
「うわっ!!あっぶね!!」
ルカが体をそらして飛んできた銃弾を避ける。
室内は戦闘部隊が支配する無法地帯と化していた。
あちこちで銃声が聞こえ、弾が飛び交う。
たまにナイフも飛んでくるから危険この上ない。
「オラオラ!!逃げんじゃねぇ!!」
「射撃の準備だ!一班から撃てぇ!!」
「防弾マット余ってんだろ!よこせ!!」
大声を上げる生徒達を見てルカは冷や汗をかいた。
「これが…授業風景かよ…」
「かなり野蛮だね」
軽蔑するように言いつつも、静理は片手にムチを握る。
「え?静理?まさか参戦すんのか?」
「もちろん。じゃなきゃ話し相手を捕まえられないだろう?」
「い、行ってらっしゃーい…」
喧嘩は弱い方ではないが、さすがに丸腰で銃弾の中に飛び込むのは無茶だ。
ルカは頼りになる兄に生徒の捕獲を任せた。



