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「君達さ、この僕をこんなところに呼び出すなんて、イイ度胸だよね」

遊園地の前で白魔が苛立ちつつ弟二人を睨む。

入口で待っていたカロンとルカは長男を見て驚いた。

「うわ!白魔がまさかの一番!」

「おー、来るの早かったな。いつもダラけてるあんたが」

「小鳥が誘拐されたってメールが来たら急ぎもするさ」

兄弟全員に「小動物が誘拐された。犯人ぼこしたい奴は遊園地前に集合」とメールしたカロン。

「で、状況は?どうなってるの?」

「マジの誘拐犯は捕まったんだよ!軍学校の奴らが捕まえてくれたんだけど…」

「保護された小動物は魔冬氷河と一緒に軍学校だと。蜜莉の姉貴が教えてくれた」

カロンが説明していると駅の方から静理とオーレリアンが駆けて来た。


「カロン!!このメール、本当かい?小鳥ちゃんが誘拐されたって…!」

「嘘だったら殺す。ぶっ殺す」

オーレリアンに死刑宣告をされるも、カロンは気にせずニヤニヤ笑う。

「へー、走って来ちゃうくらい小動物が大事、か。意外」

「んじゃ、あとはフェオだけだな」

ルカが確認した瞬間だった。


「……もういる」


ルカの背後からヌッとフェオドールが現れた。