ルカの仮面は持ち手のないタイプだ。
ピッタリと目元を覆った仮面を手で弄りながら、ルカは小鳥に向かって苦笑した。
「なんかさ、顔は隠れるけど…つけてた方が恥ずい気がする」
「そうですか?とても似合ってますから大丈夫ですよ!」
お世辞ではない褒め言葉を言っていたら他の兄達も近くにやって来た。
白魔に静理にフェオドール。
正装している彼らは、それぞれの襟元を飾るタイと同じ色を基調とした仮面をつけていた。
白魔は紫、静理は赤、フェオドールは深い青だ。
皆自分を知っているのか単にセンスがいいのか、普段よりも二割増しでカッコ良く見えるから罪深い。
「父上、向こうでお偉いお客様が呼んでるから、早く行きなよ」
「そうか。待たせておきなさい。どうせ昔馴染みの友だからね」
白魔の報告をサラリと流し、義兄弟達の父親は息子達の背中を押した。
「さあさあ、前へ出る!小鳥ちゃんもね」
名前を呼ばれ、尻込みしてもいられない。
小鳥は恐る恐る兄弟達の後ろをくっついて行った。



