「見るな……」
震える声。
「僕を……見るなっ」
オーレリアンは小鳥の上から退くと、そっぽを向いてしまった。
(オーレリアンさん…)
彼の背中が酷く小さく見える。
この時、小鳥は思い出した。
彼は自分よりも一歳年下なのだ。
「オーレリアンさん」
自然と身体が動いた。
後ろからギュッと彼を抱きしめる。
「なっ…お前…!」
「ごめんなさい…。もう、何も聞きませんから…だから……少しだけ、こうさせて下さい」
すぐ振りほどかれると思ったが、意外なことに彼は大人しかった。
諦めたように小鳥の腕の中で肩の力を抜く。
「……いいよ。教えてあげる」
散々渋っていた彼が、これまたアッサリ口を開いた。
話すと言うので小鳥は聞く態勢になる。
「話は単純さ。カロンの母親が僕の母様を殺したんだよ」
「カロンさんのお母さんが…!?」
「あの女……シャルロットだっけ?父様の四番目の女。めちゃめちゃ嫉妬深くてさ。ただの愛人のくせに本妻だった母様に嫉妬して屋敷に乗り込んできたんだ」



