「痛っ!!」
「ハァ……当たり前だろ?痛くしてるんだから、さ!」
グリグリとえぐられながら血を啜られ、痛みが増す。
泣き叫ばずにはいられない。
「もう……やめ…」
「ヤダ。まだ満たされないし。失神するまで止める気ないから。ほら、もっと泣き叫びなよ」
小鳥は歯を食いしばって目をきつくつぶった。
彼女にとっては苦痛でしかない行為だが、オーレリアンにとっては逆だった。
久々に得られた心地好さ。
彼は甘さを含んだ吐息を零す。
「……お前の肌ってさ、思ったより気持ちいい」
普段、オーレリアンは餌の身体から直接血を吸わない。
ブラッディーセラーに貯蔵されているボトルに入った血をグラスからいただく。
理由は餌の肌に牙を差し込んだ時、気持ち悪さを感じるから。
ゆえに牙の持ち腐れ状態なオーレリアンだが、ごくたまに嫌悪感を抱かない肌を持つ人間がいたりする。
それが小鳥だった。
苦痛を与えるために吐き気を覚悟で牙を立てたが、不思議と全く嫌悪感がなかったのだ。
「なんで……お前なんだよ」
囁きながら夢中で貪る。
この後、オーレリアンは小鳥が意識を失うまで牙を離さなかった。



