EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


ルカはその部屋に用があったわけではないらしい。

歩みを止めることなく真っ直ぐ進み、その先にあるドアを開けてギャラリーから出た。


ドアの先はまた廊下だった。

真っ暗闇の廊下にも自動で明かりが点り、視界が良くなる。

すると、小鳥は自分が建物の二階にいて、足元には一階の広い玄関ホールへ続く大階段があることに気づいた。


(え!?ここ、本当にどこなの!?)


地下屋敷の一部だろうか。

大階段を下りて行くルカに導かれ、考える。

広々とした玄関ホールに下りて辺りを見回すと、内装がとても豪華なことを知った。

ホールの壁や天井には神話をモチーフにした絵画が圧倒的なスケールで描かれている。


(すごい…)


目を奪われるも、ゆっくり見る暇も与えられずルカのリードにより正面の玄関から外へ。