食堂の横にある頑丈で重たい扉。
小鳥がここを通ったのは、初めて地上から地下屋敷へ来た時の一度きりだ。
血の跡はその扉の前で途絶えている。
(開けよう…!)
ピッタリと閉まっている扉を両手で引くと、上り階段が現れた。
「マドモアゼル…!その先に行ってはいけない」
追いついたフェオドールが忠告するも、小鳥は耳を貸さずに階段を上がり始めた。
「っ!!マドモアゼルッ」
後ろからフェオドールがついて来る。
しかし彼は無理矢理小鳥を連れ出そうとはしなかった。
諦めて一緒に行くことを選んだようだ。
「フェオさん、ここは…なんの部屋なんですか?私、一番最初、ここから来たんです」
階段を上がりながら質問すると、小さな溜息の後に答えが返ってきた。
「………ここは…食糧貯蔵室。皆、食糧庫と呼んでいる」



