(え…?地雷?)
次の瞬間、部屋のドアを開けた白魔が涼子の身体を廊下に蹴り飛ばした。
「ぐあっ…!!」
廊下を挟んで向かい側にある居間のドアに勢いよく叩き付けられた涼子が痛みに呻く。
「白魔さん…!?」
まさか白魔が女性を蹴り飛ばすなんて思わなかった。
彼の表情は後ろ姿でわからないが、背中からでも怒りのオーラがヒシヒシと伝わってくる。
小鳥はもちろん、隣にいるフェオドールもゴクリと生唾を飲んだ。
「悪魔悪魔って、うるさいんだよ!!僕は好きでこんなふうに生まれたわけじゃないっ!!」
小鳥のブラウスを着た涼子の胸倉を掴み、再び投げ飛ばす。
キレた長男は誰にも止められない。
フェオドールはこの後の残虐な展開を予想して部屋のドアをそっと閉めた。
(上原さんっ…!)
クラスメートの運命に血の気が失せる。
小鳥は堪らず、柩に座り込んだ。
「白魔の名前の由来……聞いたことがある」
沈黙していたフェオドールが呟く。
「白い悪魔、という意味らしい」
「白い…悪魔……?」
どうしてそんな名前になったのか。
悪魔のキーワードが地雷なのと関係があるのか。
それはフェオドールにも、まして小鳥には尚更わからないことだった。



