「フェオ、さん…」
こちらを向いて佇むフェオドール。
そして、悲鳴を上げながら床に転がる涼子。
彼女の両目にはそれぞれ青薔薇が突き刺さっていた。
「あ、あぁ…!上原、さん…!」
両目から流れる血が頬を伝う。
まるで青薔薇が血を吸い出そうとしているかのようだ。
「なんで殺さなかったのさ、フェオドール」
冷めた目で白魔が弟を見つめる。
「……マドモアゼルの部屋で屠殺はしたくない」
「そう。君なりの気遣いってわけか。ならいいよ。後の処理は僕がする」
そう言うと、白魔は床に倒れている涼子の髪を掴んだ。
そのまま引きずって小鳥の部屋から出て行こうとする。
「あ゙あっ!いやぁああっ悪魔ぁ!!」
涼子が白魔に罵声を浴びせた。
どうすることもできない小鳥が固まって動けずにいると、いつの間にか隣に来ていたフェオドールがボソリと呟いた。
「ああ……地雷を踏んだな」



