「本当だ。ふーん…もしかして、これを届けに来たのかな?」
血を抜かれて頭がクラクラしている小鳥に問い掛ける。
「でも残念。これは…こうするよ!」
ガシャンッ!と嫌な音がした。
「あ…!」
小鳥が持って来た血液サンプルの容器は、床に叩き付けられ粉々に砕けた。
その残骸をさらに靴でグリグリと踏みつつ眼鏡の青年が笑う。
「奴の研究ばかり贔屓されてさ。ムカツクんだよね。この辺で失敗して恥かけばいいんだよ」
「ひどい!こんなやり方、卑怯だよ!」
他人の成功を羨んで妬む。
醜い嫉妬心。
「うるせぇよ!餌の分際で偉そうな口きくな!!」
オールバックの青年が怒鳴った。
首筋に青年の牙が迫る。
(吸われる…!!)
注射での採血とは段違いの血を持って行かれる。
怖くなって口から絶叫がこぼれそうになった、その時――。



