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 水曜日の真夜中。

居間には兄弟全員が集合していた。

理由は、毎週恒例の屋敷掃除を実行するためなのだが……問題が一つ。


「あ、あの!すみません!お掃除の邪魔するつもりはなかったんです!忘れて下さい!」

ペコペコと謝る小鳥。

彼女は今日、食糧品の買い出しに行きたいから案内してほしいと頼んだのだった。

まさか全員総出で屋敷掃除をするなんて知りもせず。


「掃除も大事だけど、小鳥ちゃんの食糧も重要だよね。どうしようか」

静理が腕を組んで考える。


「小動物の買い出しは俺が付き合う」

「いや、僕がお供するよ。いいでしょ?プリマドンナ」

「お前ら、掃除サボりたいだけだろ。メスブタの買い出しなんていつでも良いじゃんか」


皆、言いたい放題だ。

するとルカが良い案を思い付いたのか、勢いよく挙手した。

「ねえ!分担しない?どうせ、どこを掃除するかで揉めるんだから、あみだくじで役割分担を決めよう!」