「正しい人間の飼い方」は当事者の小鳥にとって、なんともシュールな授業だった。

今日のテーマは「正しいトイレのさせ方、お風呂の入れ方」。

小鳥はさっきのトイレ事件を思い出し、ずっと赤面状態だった。


「ふーん。人間の身体はデリケートだから優しく洗ってやるのがポイント、と……」

真顔で先生の言った重要ポイントをメモしていくカロン。

なんだか目が生き生きして見えるのは小鳥の気のせいじゃないだろう。


「なあ」

「はい?」

コソッとカロンに呼びかけられ隣を見れば、真剣な表情でこう言われた。

「今度一緒に風呂入らねぇ?」

「え!?なぜですか!?」

「今習ったことを実践するために」

「わ、私を実験台にしないで下さい!」

「カロンと入るなら僕とも入ろう?」

厄介なもう一人が横から擦り寄ってくる。

「ムリ!ムリですってば!」


そんなこんなで、二限目も無事終了した。