教室内は大学の講堂に似ていた。

机は横長で、一つに四人が座れるスペースがあり、後ろにいくほど座席が少しずつ高くなっている。

「こっち」

カロンに手錠を引っ張られついて行くと、彼は迷うことなく一番後ろの席を陣取った。

左から順にカロン、小鳥、白魔、ルカと並んで座る。

半端になったオーレリアンは一つ前の座席に腰かけた。


「生徒の席に座るのは久しぶりだな。懐かしい」

感慨深げに言う白魔。

そんな彼を見て小鳥はふと疑問に思った。

「白魔さんはおいくつなんですか?」

もう生徒でないなら自分よりも年上だろう。

次男の静理よりも上なのだから二十歳以上三十歳未満くらいだろうか。

そう小鳥が考えていた時、突然ルカが笑い出した。

「クククッ!ナイス質問!」

「え?」

「若く見えるけど、実はもうすぐ百歳になるジジ――」

「うるさい」

白魔がルカの頭に拳を振るった。

ノックアウトされたルカは机に頭を沈ませる。