そう考えていた時、突如壁が動き始めた。
「え?」
左右の壁が中央に前進し、部屋が狭くなる。
まるで、エレベーターに乗れと急かすように壁が背中を押してきた。
このまま乗り込まなければ壁に身体を押し潰される。
(迷ってなんかいられないよ…!)
小鳥は慌ててエレベーターに乗った。
と、その瞬間。
待ってましたと言うように、エレベーターが動き出した。
下へ、下へ。
(どうしよう…。これから私、どうなるの…?)
エレベーターが向かう先は一体どこなのか。
暗闇が深くなる地下へ進みながら、小鳥は寒気を覚えた。



