病室に行くと

腕や足、頭に包帯を巻いた女の人がいた

名前は神矢桜さん

包帯をみるだけて痛々しい

俺はずっと彼女の親御さんに謝り続けた

何度も頭を下げて土下座した

「桜が勝手にやったことだから自業自得でもあるんだ。君は気にしなくていい」

そう言ってくれた

でもそれは自分たちに言い聞かせているだけだろう

本当は俺を恨みたいだろう殴りつけたいだろう

こんな優しい人達の娘だから

桜さんも俺を助けてくれたんだろう

俺みたいなのに価値なんかないのに

桜さんのように優しい人の方がよっぽど社会のためになって生きている価値がある

俺はせめてもの償いだと思って桜さんを一生養っていくことをやくそくした

俺が桜さんの足になる

俺が桜さんの分まで仕事をして

行きたいところに連れて行ってあげて

欲しいものをかってあげる

桜さんが起きたらそうしてあげるんだ