只今、休み時間

隣の女の子に話しかけてみよーっと

「ねえ、名前なんていうの?私は名月美嶺だよ!よろしくね!」

女の子は一瞬戸惑ってたけど

「私は田崎 みかだよ!ミーとかミーちゃんって呼んで。よろしく」

おとなしそうな子だなー

「ん。ミーちゃんね!」

「鞍月先生ってかっこいいね。みんなに人気でしょ?」

「うん!やっぱりかっこいいと思うよね!私去年からここ来てるんだけどずっと人気なの」

へえー
やっぱりそうだよねー

「そう言えば美嶺ちゃん、問題解くの早かったよね!すごかった」

「そ、そう?まぁ得意だし」

やば…なんで塾入ったのなんて聞かれたらおしまいだよー

お母さんに「人数増やすために入ったなんて言ったらダメよ!」って口すっぱくいわれてるんだった

お母さんの怪力は思い浮かべただけでも恐ろしい

なにしろ厚さ3cmの鉄板をグーパンチで変形させたんだから

バレたら私の頭蓋骨が粉々になる

てか、休み時間15分って長いよなー

しかも中途半端だし

そして、残りの休み時間はミーちゃんと他愛のない話をして2時間目

鞍月先生の理科の授業はすごくわかりやすくて

「図形下手でごめんね。」

とか言ってるわりにサッときれいな図をかきあげていた

私は一時間、感心しながら授業を聞いていた