極悪非道の暴走族





あー、血塗れじゃないかよ


くたばった奴等を踏みながら鞄を取る


顔についた血を袖で拭う


こりゃ、お母さんに怒られるな


「…お前、何もんだよ」


いつの間にか後ろに来ていた5人


「………ただの一般人だが?」


「ただの一般人が
あそこまで喧嘩強いとは思わないけど」


「あぁ、武道一般はできるからな」


「…………………ついてこい」


「っ、優稀?!」


あぁ、そうだった。総長さんの名前優稀だ


「無理、俺帰りたい」


鈴にも血ついてやがる


はぁ、親父に怒鳴られるな


「………お前に拒否権はない」


いや、渡せよ