極悪非道の暴走族





さっきと同じ場所に座る


てか、そろそろ帰りたい


「……さて、冬李ちゃん。皇姫おめでとう」


目の奥を細めて笑った弥生


あぁ、こいつが一番怖いんだったな


腹の中真っ黒だろ


「……明日。明日迎えに行く。家にいろ」


優が私を見ながら言った


「はいはい。わかった」


「俺、帰り冬李送っていく」


いや、お断りする


心の中でそう呟いた


てか、何もすることないな


「あ、冬李ちゃん〜。紅茶飲む〜?缶のやつだけど〜」


「あぁ、もらう」


蒼翔が私に向かって軽く投げてきた


それをキャッチする


あぁ、紅茶だな


そりゃ当たり前だけど


プルタブを開け一口飲む


………………あまい


顔をしかめて机に缶を置いた


「あれ、甘いの苦手だった?」


「これは甘すぎる」


口の中が砂糖みたいだ


「あぁ、それね。それ、嵐斗のだからさ」


おい、甘党


こんなの飲んだら死ぬぞ