「…沙希ちゃーん…無理、私学校こないー…」
「わがまま言わない！隣のクラスなんだから大丈夫！なんかあったらいつでも来な？」
「うぅー…」
「じゃあね！」
私は2組。沙希ちゃんは3組。
見事に違うクラスでした。
「あっ！柚花じゃん？」
「ほんとだ〜！久々だねえ。」
「春ちゃん！！桃ちゃん！！」
箕田春希ちゃん と 雪野桃ちゃん。
2人とも小学校からの友達。
小学校のときはよく遊んだりしたっけ。
「同じクラスか、1年間よろしく〜」
「よろしくよろしく！沙希ちゃんと離れてどうしようって思ってたんだよ〜…」
「柚花ちゃんだよね？綾も一緒！よろしくね？」
「わわっ、初めまして、よろしくね！」
福本綾ちゃん。
小学校も中学校も一緒だったけど、
全然喋ったことなくて。
大人っぽいなぁっていつも思ってた。
「ねっ、ねっ。柚花ちゃんは、どーゆー子がタイプ？」
「えっ」
さすが高校生…
やっぱりいきなり恋バナなんだなぁ。
私は…
「えーっと…私は…」
「綾、柚花には恋とか早いからそーゆーの聞かないの」
「えー、そんなことないよねぇ？柚花ちゃん」
「んー…タイプとかよくわかんないや！」
「ほらね〜」
「そっかぁ。ならさ、桃ちゃんはどーゆー人がタイプ？」
「私はねぇー…」
「春ちゃん…ありがと」
「ん、まぁ次を探すのもゆっくりでいいんじゃない？」
「うん…」
私には、8年間、想い続けた人がいた。
