『奏太く…ん?』 「凛ちゃん…」 少し汗ばんだ体操服から伝わる鼓動。 そのドキドキは一生懸命走った後だから…? それとも… 「僕のことどう思った?」 奏太くんの表情は下を向いているから分からないけど、体は少し震えていた。 何に怯えているの? 観客、ファン? それとも走ること? 分からないよ。 分からない。 奏太くんが言いたいこと。 だから私は、あの時素直に思ったこと伝えるね。 『すごくかっこよかったよ? 1番おめでとう!!』