残り50mというところで、奏太くんのペースがぐんとあがり、他の人より体ひとつ分飛び抜ける。
すごい!
そのまま奏太くんはペースを落とすことはなく…
朱理と隣のクラスの委員長野沢くんがもつ白いゴールテープを切ったのだ!!
「「きゃー!!」」
観客席から上がる黄色い歓声。
私も隣にいる由美ちゃんに思わず抱きついた。
『やったよ!由美ちゃん、奏太くんのクラス優勝した!!』
そうだ、体育館裏行かないと…
この後、うちのクラスのリレーあるけど、
行かないと奏太くんに怒られそうだし。
また、キ、キスとかされたら嫌…だし。
二人三脚までに帰ってこればいいよね。


