一粒の涙と奇跡


そして退院の日になり、

私は駿を迎えに行った。

そして荷物を一緒にまとめ、

歩いて帰った。

家に着くと、

柑菜ちゃんが泣きながら駿に抱きついた。

怖かったんだろう。

大切な家族がまた死んじゃうんじゃないかって。

駿は呆れたように笑っていた。