一粒の涙と奇跡


今、私の中に感情の扉なんて存在しない。

自由に開け閉め出来た扉は、

水海が壊してくれた。

私の常識を、生活を、

いい意味で壊してくれた水海に、

私は惹かれた。

そして今、こうして抱き合っている。

こんなに幸せなことは、

今まで味わったことがない。

私は爽やかな香りのする、

水海の大きな肩に、

顔をうずめてそんなことを考えていた。