今、私の中に感情の扉なんて存在しない。 自由に開け閉め出来た扉は、 水海が壊してくれた。 私の常識を、生活を、 いい意味で壊してくれた水海に、 私は惹かれた。 そして今、こうして抱き合っている。 こんなに幸せなことは、 今まで味わったことがない。 私は爽やかな香りのする、 水海の大きな肩に、 顔をうずめてそんなことを考えていた。