一瞬たじろぐ。 でも、生意気な後輩は嫌いじゃない。 「付きまとう、って人聞き悪いね。 ただ、後輩のこと知りたいだけ」 そう言って笑ってみれば、暁くんはそっぽを向いた。 自己紹介のときと同じように。 「なんか、疲れた」 呟いた暁くんの声は、どこか嬉しそうだった。 「相変わらず速いな、遥南と此原。 そこに藤堂が加わるんだもんなぁ」 肩で息をしながらやってきた遥斗先輩。 遥南先輩の肩がビクリと反応した。