「お前が鈍感なのがいけないから」



「私のせい?!」



「鈍感なのは間違ってないだろ」



……くそ



「もう家に着いたから帰るからね!!」



全くもう!



ガチャーー



「ただいま〜」



「ただいま〜」



あ…私、一人暮らしだった…



ついくせで、毎日ただいまって言っちゃうんだよね……って…ん?



さっきなんか後ろから声が…



「ってなんで私の家に蓮がいるのよ」



「そんなのついてきたからに決まってんだろ」



「……ストーカーかよ」



「なに言ってんだよ。また倒れるかもしれないから今日は泊まろうと思ってだな…親切だよ、親切」



「は?今なんて言った?」



「泊まる」



「誰の家に?」



「お前ん家に決まってんだろ」



「い、意味わからないんだけど!!!」



「あ?さっき言っただろ。また倒れると困るから今日は泊まるんだよ」



「倒れないし…てか、泊めたくないんですけど…」



「うるせぇ。拒否権なし」



「拒否権ってここ私の家なんですけど」



「あ〜腹減った〜」



「無視かよ、おい」



はあ…蓮は1度言ったことは絶対取り消さないからなぁ…



ここは私が折れるしかないか…



「ご飯作るから、待ってて」