「優ちゃん…」



「好きだ、姫」



「ちょっと待った」



「え?」



返事をしようとした時、どこからか声が聞こえた



『キャーーーーーーーー!!!!』



再び湧き上がる悲鳴



悲鳴が聞こえた方を見てみると



「なんで蓮?」



蓮がこっちに歩いて来た



蓮は壇上にあがると



「悪いな、いくらお前がこいつにアタックしようと、こいつは俺しか好きになれねーんだよ」



「そんなのまだわからないだろ?」



「わかるんだよな、それが」



「どうして?」



「ブレスレット」



「え?」



「こいつが付けてるこのブレスレット、平野家に代々伝わる物で、将来嫁として迎える人に与えられるんだよ。つまり、姫歌がこのブレスレットを付けてる限り、こいつは平野家の嫁になる覚悟があるってことだ」



「…そうなのか…?」



「うん…優ちゃん、ごめんね。気持ちはすごい嬉しいけど、優ちゃんの好きと私の好きは違うの…」



「姫…」



「このブレスレットを外すことはできない…蓮にずっとついて行こうって決めたから」



「わかった…ありがとう。これからは友達として仲良くしてくれる?」



「うん、もちろん!」



「ありがとう」



「うっ……感動的な告白でした…ありがとうございました…」