「奈穂なら先に行ったぞ」



「えっもう?!」



はや…



「ほら、早くしないと混むぞ」



「どこに行くの?」



「忘れたのか?」



「なにが」



「お前、東京で1番大きい遊園地に行きたいって言ってたじゃねーか」



「そうだっけ…?」



「忘れてたのかよ…」



「うん」



「はあ…今日は1日中、そこで過ごすから」



「ほんと?!1日中、あそこにいれるの?!」



「ああ」



「やった〜!!」



「けど、今日は早く帰らないといけないからそんなに長くはいられないぞ」



「あ〜確か、告白大会あるらしいね〜」



「なんであんなものやるのかよくわからないけどな」



「まあ、そうだけど…」



「てか、早く行かねーとまじで混むぞ?」



「あ、うん」



「姫歌、これありがとな」



蓮がそう言って私に見せたのは昨日、作ってもらったネックレス



優ちゃんが爆弾投下した後、機嫌取りにそのネックレスを渡した



そしたら、ほんとにご機嫌になるからびっくりしたよ…



まあ、気に入ってくれてるみたいだし…



「姫歌、降りるぞ」



「え?もう着いた?」



「着いた」



「ほんとだ…電車の中からも見える…」



感動しながら電車を降り、ホームを出た